北村遊水地は、学識者や関係住民及び北海道知事への意見聴取等の法手続を経て、平成19年9月に策定された石狩川(下流)河川整備計画において中流遊水地として位置付けられ、事業着手に向け地域との調整や具体の計画検討が行われてきたところです。
 そしてこの度、北村遊水地事業は、北海道知事の意見を聴取したうえで、平成24年1月に国土交通省の第三者委員会において新規事業採択時評価が行われ 「予算化については、妥当である。」との意見等も踏まえ、平成24年度から新たに事業着手となりました。

 
     
   
     
 

○事業箇所:岩見沢市、月形町、新篠津村の1市1町1村
○全体事業費:700億円
○事業期間:平成24年度〜平成38年度(15年間)
○遊水地面積:950ha(遊水地単独の面積では、全国で3番目の大きさ)
○洪水調節容量:4,200万
 また、その事業規模の大きさから政令で定める大規模改良工事に該当する事業となっています。
【大規模改良工事該当要件】
1 費用が120億円を超えるもの(700億円)
2 面積が150ha以上の遊水地(950ha)

 
     
 

 北村遊水地整備箇所である北村地区は、過去に何度も水害に見舞われてきたものの、土地改良により全道有数の米どころとして発展してきました。
 北村遊水地内の土地は、平常時は農地等として継続して利用されますが、洪水時には遊水地としての機能を発揮するため、石狩川の水位が上昇すると越流堤から洪水の一部を遊水地内に流入させ貯留します。その後、石狩川の水位が低下すると排水門を開扉して、石狩川の水位低下に合わせて遊水地に貯留した水を安全に排水します。

 
     
   
     
 

 北村遊水地では、越流堤や排水門の他、現在堤防がある石狩川と旧美唄川の囲ぎょう堤の整備と両者の堤防の間に新規に盛土を行う周囲堤の整備が行われます。これらの堤防に必要な盛土材は、流下能力が不足している石狩川の河道掘削土を流用して使用する予定となっています。