石狩川治水促進期成会が、加盟市町村の一致協力のもと60年の長きにわたって活動されてきたことに対し、心から敬意を表します。
さて、石狩川の治水事業は、明治31年の大水害を契機に基礎的な調査が行われ、明治43年から工事着手したのが始まりであり、明治の開拓期から戦後の復興期、経済の高度成長を経て今日にいたるまで、北海道の歴史とともに流域の産業や生活の基盤づくりに寄与してきました。
しかし、これまでの先人たちの幾多の努力にも係わらず、近年では過去に例を見ないような大雨や集中豪雨が多発するなどして、石狩川支川の道管理区間等においても浸水被害が発生するなど、まだまだ整備が必要な状況にあります。現在、石狩川流域には約三百万人が生活しており、ひとたび大きな被害を受けますと、高度に集積された地区であるがために、本道経済に及ぼす影響は計り知れないものがあります。本道の発展のためには、今後ともより一層の治水対策の充実を図る必要があります。
また、北海道には豊かな自然が多く残されており、中でも川や湖沼は、水とみどりと、さまざまな生きものによって、優れた自然を構成していることから、道では、多様な植物が育ち、多くの生きものが棲む「生きている川」を目指す姿として取り組みを進めています。
河川の整備や「生きている川」づくりを推進し、河川をより一層、地域社会に密着し、愛されるものとしていくためにも、地域の方々のご理解とご協力をいただくことが必要であり、今後とも皆様方のお力添えとご支援をよろしくお願いいたします。