石狩川治水促進期成会
創立60周年を祝して
     
         
 
北海道千歳川水系治水対策連絡協議会会長 恵庭市長 原 田 裕
     
 

 

 この度、石狩川治水促進期成会が創立60周年を迎えられましたことを心よりお祝い申し上げますとともに、これまで、石狩川の治水事業促進に永年にわたりご尽力されてこられました、多くの方々のご労苦に対しまして深く敬意を表す次第であります。
 石狩川の本格的な治水事業が開始され100年以上が経過しましたが、流域の開発は将に洪水との闘いの歴史であり、治水事業の進展が今日の繁栄の礎となったことは言うまでもなく、貴期成会のこれまで果たしてまいりました役割は極めて大きなものでありました。
 千歳川の治水事業も、石狩川本流の治水事業とほぼ同時期に開始され、事業が進められてまいりました。千歳川の流域は、石狩川合流点から40km上流までが低平地であることから長時間に渡り洪水が継続し、加えて泥炭が広く分布し火山灰も堆積するなど、軟弱で透水性の高い地盤となっているなどの特性を持っていることから、洪水被害発生のメカニズムが他の流域と大きく異なり、これまでの河川整備では、流域内の外水・内水の抜本的対策とならない現状にありました。
 明治から放水路構想がありましたが、流域の抜本的な治水対策として、昭和57年に千歳川放水路計画が決定され、地元は、長年に亘る洪水被害からの脱却を大いに期待したところであります。
 しかしながら、様々な経緯を経て、同計画は平成11年に中止されました。
 放水路が全体計画としては望ましいとの評価をしつつも、放水路に代わる治水対策として、緊急性や効果の早期発現を勘案し、堤防強化・河道掘削・遊水地群の整備を柱とする石狩川水系千歳川河川整備計画が、平成17年に策定され、現在、順調に事業が進められております。
 北海道千歳川水系治水対策連絡協議会は、昭和31年に結成された千歳川水系開発促進期成会を引継ぐ形で昭和42年に結成され、現在、江別市・千歳市・恵庭市・北広島市・長沼町・南幌町の4市2町で活動しております。
 治水事業には長い年月が必要であり、千歳川河川整備事業も今後30年を要することから、創立60周年を迎えられました貴期成会を規範とし、協議会活動を継続してまいりたいと考えております。
 昨年、石狩川流域圏会議が発足しましたが、流域が抱える課題を共有し、流域の発展を目指すためにも、流域の相互連携を深めることは重要であります。
 当協議会としても貴期成会と協同して、こうした方策についても取組んで参りたいものと考えております。
 最後になりましたが、貴期成会の一層の発展をご祈念申し上げ、お祝いの言葉とさせていただきます。