誇り高き侍の志が息づく
合併で大崎市になった旧岩出山町は、政宗が仙台へ移る前の12年間を過ごし、政宗の四男・宗泰が興した岩出山伊達家の本拠だった。
しかし仙台藩が戊辰戦争に敗れたことから、支藩の岩出山伊達家は減封、家臣は士分をはく奪される。第十代当主・伊達邦直は私財を処分して資金をつくり、家臣と北海道への団体移住を決断する。こうして士族開拓の模範といわれた、当別町の基礎が築かれた。
当別町出身の作家・本庄陸男の「石狩川」に開拓の労苦が描かれ、石狩川沿いには文学碑「石狩川」がある。陸男の命日には献花式が行われるなど、先人の偉業を称え伝える活動はあたり前のように行われるほど、町の歴史は町の誇りだ。
また宇和島市は、政宗の長男・秀宗が興した宇和島伊達家の本拠だった。 |