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道内随一の大豪雪地という名を全国にとどろかせた、今冬の岩見沢地域における史上最大の豪雪。
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その降り方は局地的で長く留まり、まちは白い砂漠と化した。
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 札幌から約40kmに位置する空知の中核都市・岩見沢市は、国から「特別豪雪地帯」に指定され、冬の安全安心な市民生活の確保を最重要課題に、川を活用した除排雪「*消流雪用水導入事業」はじめ、迅速かつ機動的な除排雪の徹底を進めてきた。
 その努力をあざ笑うかのように、雪は昨年11月から降り、12月中旬で100pを超えて平年の約4倍、1月15日には182cmで過去最高記録を42年ぶりに更新した。フル稼働の市の除雪は限界を超え、16日には路線バスが全線運休、一部でごみ収集もストップし、一部学校も臨時休校となった。雪の重みで建物が倒壊し、除雪中のケガという事故も相次いだ。
 なお今冬の大雪は、空知管内と石狩管内の一部地域で局地的に降ったのが特徴だった。

 
 

※降雪量は北海道新聞1/16朝刊参考


 
 
 
 

*消流雪用水導入事業とは:大きな川から小さな川へ水を引いて、小さな川に捨てた雪を流せるようにすること。国が導水施設等の整備、自治体は流雪溝の整備、地域が施設の管理・運営を行うなど連携して進める。
◎岩見沢市「消流雪用水貯水池公園」(岩見沢市東町332先)

 
     
   
 

 岩見沢市では12月に「豪雪対策本部」を立ち上げ、除排雪とともに、独居高齢者等への除雪支援にも奔走した。また陸上自衛隊が派遣され、排雪作業等を6日間行った。大雪での災害派遣は道内では4年ぶりで、三笠市の支援にもあたった。
 北海道開発局では国道12号の4車線拡幅除雪を行い、支援地域へ機械を増強、運搬排雪の緊急対応として石狩川支川の幾春別川の河川敷地を雪堆積場に提供した。
 今冬は寒さも厳しかったため、岩見沢市では4月を過ぎても積雪75pと雪解けは1か月も遅れ、建物の損壊や屋根の雪降ろし中の事故も発生した。さらにこの時期、夕張川や雨竜川では急な雪解けで水位が上昇した。
 石狩川流域は、「特別豪雪地帯」と「豪雪地帯」に指定された市町村が多くを占めるため、雪による影響は他人事ではない。

 
   
 

朝から急激な降雪となった2月8日の国道12号の新雪除雪(北海道開発局資料より)

 

屋根の雪降ろし(写真提供 岩見沢市)

 
     
   
     
   
 

 岩見沢市は平成24年度市政方針で、豪雪は市民全体で克服すべき課題とし、雪出しの基本的なルールの共有や地域自主排雪事業の一層の利用拡大を打ち出した。
 しかし雪と対峙しているのではない。「IWAMIZAWAドカ雪まつり」は例年通り開催され、「北海道ご当地バーガーグランプリin岩見沢」など話題の催しと晴天に恵まれたこともあり大盛況だった。嫌われ者の大雪を冬の楽しみに変えようと、若者たちが参加を呼びかけて始まった。また岩見沢市は雪冷房など利雪の先進地でもある。
 雪とともに生きる、たくましさと知恵がここにある。

 
 
 

IWAMIZAWAドカ雪まつり。雪だるまと新駅舎(空知総合振興局 そらち道草写真館より)

 
 

◎北海道開発局 北海道地区道路情報 http://info-road.hdb.hkd.mlit.go.jp/index.htm
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