東日本大震災以降、防災に関する講座が全国的に注目されています。地域の自主防災組織も増加するなど、住民の防災意識は高まりつつあります。
 北海道でも洪水や豪雪など、季節毎に大きな自然災害が発生している状況で、災害発生時にとるべき行動を身につけることが望まれます。
 石狩川振興財団ではいち早く水防教育の普及に取り組み、誰もが楽しく参加できる独自の防災訓練プログラムを開発、各地で実践しています。
 















昨年9月の大雨で河川敷が冠水した豊平川
(幌平橋から下流を望む)

 
     
 

 Disaster Imagination Gameの頭文字をとったもので、直訳すると「災害 想像力 ゲーム」となります。
 日本語名では「災害図上訓練」といい、私たちの身近な地図の上で、私たちに襲いかかる災害を想像してみる訓練手法のひとつです。
 また、英単語「Dig」には「掘り起こす、探求する、理解する」という意味もあります。つまり「防災意識を掘り起こす」「地域を探求する」「災害を理解する」ための訓練です。

 
   
     
 

1. シンプルで簡単
 準備が簡単で、使用するものも地図を除きホームセンターで手に入るものばかりでお金もそうかからない。地図は市役所・役場から頂いたり、市販の住宅地図を貼り合わせるだけでOK!
 想定する災害や、参加者の立場に応じて自由なアレンジが可能です。そのまちで考えてみたい災害について何でもやることができます。

2. 地図から地域を学ぶ
 グループ毎のみんなと一緒に、目の前に広げられた地図に気づいたことを何でも書き込んでいくことで、地域の姿が浮かび上がってきます。

3. 「わがまち」の再発見
 DIGを実践することで「わがまち」に起こり得る災害を理解し、「わがまち」の災害に対する弱点が見えてきます。「わがまち」の再発見は、「参加者自身」の再発見につながります。

4. 全員参加で全員発言
 DIGが他の防災訓練と違うのは「参加型」の防災訓練という点です。参加した全員が身体と頭を動かし、会話をしながらワイワイガヤガヤと楽しみながらできます。そして他の人たちの話に耳を傾け、異なる考えがあってこそ理解が深まります。

 
   
         
 

◇地図(市役所、役場の住宅地図、市販の住宅地図)
◇透明シート(ホームセンターで切り売りしてくれます)
◇付箋(100円ショップで調達できます)
◇マジック6色程度(   〃   )
◇マイタックラベル(   〃   )

   
     
 

・DIGの概要、すすめ方説明
・グループ編成
・参加者が住んでいる地図を使い、自宅付近の川や道路の状況確認
・避難所、避難所までの経路確認
・災害時要援護者への対応
・避難のタイミングと水圧による玄関ドアの開閉可否(映像を使用)
・避難所への携帯用品
・避難者数の相互確認方法

 
         
     
 

DIGの概要、すすめ方説明

 

図上で自分のまちの川や道路を確認

 
         
     
 

避難所までのルートを確認

 

避難所への持ち物を書き出す

 
 
 

・防災施設の役割や洪水に関する知識が身についた
・自宅から避難所までや、近くに住む災害時要援護者の施設など図上で確認することで避難に対するイメージが具体的になった
・グループで討論することで自分が気づかないことがわかった
・非常時の避難等について具体的、詳細に理解できた
・洪水を想定した避難について考えるきっかけとなった
・1年に1回くらいはこのような訓練が必要である

 
 
 

 地域の防災力向上、近隣のコミュニケーション再構築に向け、石狩川振興財団では洪水を対象としたDIGを札幌、江別、石狩、滝川、砂川の各防災施設で住民みなさんの参加を得て開催してきました。今後は、その他の地域においても展開する予定です。  

 
     
 
 
 
 
DIGに関する
お問い合わせは
石狩川振興財団まで http://ishikari.or.jp/
札幌市中央区南1条東1丁目5 大通バスセンタービル1号館8階 TEl:011-242-2242