平成22年11月3日、道内110番目になる道の駅しんしのつが開業した。場所は石狩川に近接する道道江別奈井江線沿いのしのつ湖畔で、人気温泉「たっぷの湯」を併用している。
石狩川河川敷にはゴルフ場やグライダー場、しのつ湖を含むしのつ公園はカヌーやボート、冬は氷上ワカサギ釣りもでき、2年前にはキャンプ場もオープンしたスポーツレジャーの一大拠点で、道の駅の機能が加わったことで、さらなる利用が期待されている。
 
 

大きくカーブを描くしのつ湖と道の駅しんしのつ(たっぷの湯)
 
 
 
 

しのつ湖は石狩川の河跡湖(三日月湖)で、大きく曲がって流れる川の湾曲部だった。
明治42年の春の洪水で流れが変わり、石狩川は自ら湾曲部を切り離し、まっすぐ流れるように。こうして河跡湖と、中の島になった袋達布が誕生した。
袋達布は当時は北村に属していたが、直線化した石狩川にさえぎられ、住民は通学や買い物など日常生活の範囲を新篠津村に移すようになった。昭和に入って、袋達布は新篠津村に編入された。

 
 

大正時代の袋達布としのつ湖と、かつての石狩川の流れ

 
 
 
   
 

昭和9年からの石狩川の捷水路事業(ショートカット)で、河跡湖の上下流に捷水路が通水して(幌達布捷水路・下達布捷水路)両端は完全に閉じられた。
この辺りは石狩川が右に左に曲がりくねって流れるため、地域住民は開拓以来、洪水被害に苦しめられてきた。しかし捷水路の完成で洪水は安全に流れるようになり、地域は純農村として発展を遂げていく。
昭和37年、河跡湖周辺が遊園地として整備されたのを機に「しのつ湖」になり、この頃からワカサギ漁がはじまり、今や氷上ワカサギ釣りのメッカとして全国にも知られる。
かつて住民を苦しめた石狩川の跡は、今は人々の親水空間に生まれ変わり、壮大な石狩川の自然とともに歩む地域の歴史の象徴でもある。

 
 



畔にはB&Gセンター、せせらぎや花壇が整備されたしのつ公園


 
 

展望塔からはかつての石狩川の大きなカーブ(しのつ湖)が確認できる
 

今夏、しんしのつ産直市場とトイレが
新設された
 
 
 

道の駅しんしのつ(たっぷの湯)
■石狩郡新篠津村第45線北2番地  Tel 0126-58-3166
■休館日/毎月第3月曜日(祝日の時は翌日。7〜9月は無休)
■開館時間/10:00〜23:00

 
         
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