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 石狩川流域は特殊土壌で、生産性の高い農耕地にするためには、石狩川の水位を下げ泥炭湿地の地下水位を下げる必要があった。
 明治31年の大洪水を契機に、明治43年からの北海道第1期拓殖計画として本格的な石狩川の治水が始まった。蛇行部を真っ直ぐにする捷水路事業を大方針に、大正年間から昭和44年まで計29箇所がショートカットされ、石狩川は約100kmも短縮された。洪水は短時間で海に流れるようになり、高度な土地利用が可能になった。その間、戦後の緊急開拓で、河川の水を農地開発や電力開発等産業に活かす石狩川水系総合開発が始まり、桂沢ダムが昭和32年に竣功するなど多目的ダムの時代に入り、合わせて北海頭首工と北海幹線用水路も改修された。石狩川改修と合わせた農業施策により、石狩川流域は豊穣の地へと変わったのだ。

 
 
 
   
     
   
 


 
 
 
 

 北海幹線用水路を擁する空知の農業は、食料自給率173%(2010年度カロリーベース)で全国1位を誇る北海道農業の中で大きな役割を担っている。それは生産額のみでなく、大規模経営など日本の農業が進むべき姿をも担っていると言える。

 
   
 

 
 

経営耕地面積規模別農家数は「10~20ha」の階層が32.1%と最も多い
販売農家1戸当たの経営耕地面積※は11haで全国平均の6倍

※販売農家1戸当たり経営耕地面積=経営耕地面積(販売農家)÷販売農家数

 
     
 

 
 
 
 

 北海道の米は、土壌の改良、品種改良と栽培技術の工夫等により、今や質・量ともに府県産米に勝るとも劣らないブランド米へと成長した。水田も時代の変化とともに変わっていった。大型機械の登場で水田一区画の規模は大きくなり、水はけを良くするほ場整備事業も行われている。この事業は効率の良い農作業を可能にし、生産コストも低減されるため、後継者不足に悩む農家の担い手対策として大いに期待されている。
 かんがい用水も一時に多く必要になったため、北海幹線用水路では改修が行われている。また、用水路を地面の下に埋めて暗渠化し地上空間を親水公園として活用する環境整備や、植樹・体験活動も行うなど、新たな時代に向け、北海幹線用水路は発信し続ける。