平成27年3月7日に竣工式を行った夕張シューパロダムは、かんがい、発電を目的として昭和37年に完成した大夕張ダムのダム再生事業として、大夕張ダムの下流約155mの地点に、恒常的な水不足の解消の目的とともに、新たに洪水調節、流水の正常な機能の維持、水道用水の確保を目的として、国土交通省、農林水産省、石狩東部広域水道企業団及び北海道企業局の共同事業として、平成7年度に建設事業着手以来、20年の歳月を費やして完成を迎えました。
 この度、夕張シューパロダム建設に深いご理解とご協力をいただいた地域の皆様に対して深く感謝の意を表しますとともに、関係自治体並びに工事関係各位のこれまでの数々のご苦労やご努力に対し、心から敬意と感謝を申し上げます。とりわけ夕張シューパロダム建設事業にご理解をいただき、貴重な土地を提供していただきました地権者の皆様方に、深く感謝申し上げます。
 ダム再生により新たに生まれる夕張シューパロダムは、堤高110.6m、堤頂長390m、堤体積94万m3の重力式コンクリートダムであり、湛水面積は全国で2番目、総貯水容量も4番目の我が国で指折りの貯水池となります。
 新たなダムの建設に当たっては、建設期間中においても大夕張ダム及び直下の二股発電所を運転し、かんがい用水の補給と発電機能を維持しながらの施工が必要であったため、同軸の嵩上げではなく下流155mをダム軸としました。
 平成26年3月4日に開始した試験湛水は、平成26年11月13日に最高水位に達した後、約11ヶ月後の平成27年1月28日に無事終了いたしました。試験湛水中は、貯水位を上昇、下降させて、ダム堤体、基礎地盤及び貯水池周辺地山の安全性について、確認を行うことができました。
 夕張シューパロダムの完成は、夕張川流域はもとより、石狩川下流域全体の産業の発展や、地域住民の安全に大きく寄与するものと信じております。
 そして、この夕張シューパロダムによって、新しく創出される湖が、当該地域の観光振興の資産として貢献することを期待いたしまして、お礼の挨拶とさせて頂きます。

 
     
  写真:北海道開発局